ここでは、ビットコインFXで重要になる
- 証拠金
- 証拠金維持率の計算
- レバレッジの計算
- 追証と強制ロスカット対策
- 枚数(数量)の考え方
について解説していきます。
あなたが正しく理解してないと、ちょっとした操作ミスで大損してしまうので、
大損しないためのレバレッジと証拠金、数量の比率設定などについてしっかり理解してください。
「ビットコインFXをしてみたい」「レバレッジ取引を始めてみたい」と考えているけど、
FXって危なそう、大損しそうってイメージありますよね。
そう、証拠金や証拠金維持率について、正しく認識していないと、
本当にある日突然「え。。。(滝汗)」という恐ろしい状態を目の当たりにするはめになりかねません。(私も先日、うっかりミスで大損しそうになりました。後述)
そういった恐ろしい大損害を出さない方法について、
Bitflyer Lightningを例に徹底解説していきます。
もくじ
BitflyerでのビットコインFXの始め方
すでに、ビットフライヤーでビットコインFX(レバレッジ取引)をやった事がある人は読み飛ばして結構です。
まだやった事がない人のために、一応、どれを使うのか簡単に解説します。
まず、上図のように、bitFlyer Lightning という所をクリックします。
さらに、画面上方のタブから、「BTC-FX/ JPY」を選びます。
これがビットコインFXの取引画面です。
さらに、画面左側にある三本線(設定画面)を開き、「入出金」をクリックします。
そこで、ビットフライヤーに預入してある資金から証拠金口座に、FXで使いたい分の資金を移動します。
証拠金とは、FXで使うための資金の事です。
例えば、10万円証拠金として使いたい場合は、「100000」JPYと入力し、「証拠金口座へ預入れる」をクリックすれば完了です。
「BTC-FX/ JPY」の画面に戻ります。
「預入証拠金」という部分が0から今入力した金額に変わっていれば、
証拠金の預入は完了です。これでFX取引が出来るようになりました。
ビットコインFXのレバレッジについて
これも、まず画面左の三本線を押して、「設定」を選ぶ事で
何倍のレバレッジを効かせるかを決められます。
レバレッジとは、自分の持っている資金(証拠金)の数倍の取引をする事を指します。
例えば、あなたが10万円の証拠金(資金)を持っているとしましょう。 これで、2倍のレバレッジにすれば、20万円の資金を持っている状態になります。 15倍なら、150万円の資金を持っている状態になるという事です。 |
例えば、現在ビットコインの価格が100万円(1BTC=1000000JPY)だとします。
あなたの資金10万円では現物取引(レバレッジをかけてない取引)だと、最大0.1BTC買えます。
しかし、レバレッジを2倍かけると、資金は20万円ある状態ですから、0.2BTCまで最大買える(売れる)ようになります。
10倍なら、100万円ある状態ですから、1BTCまで買える(売れる)ようになるという事です。
なぜレバレッジをかけるとおいしいのかというと、
その分、現物取引より1度に短期間で大きく儲ける事が出来るからです。
例えば、ビットコインの価格が100万円から101万円になりました。 0.01BTC買っていた場合、含み益は100円です。 |
このように、買ってるビットコインの枚数(量)が多ければ多いほど、小さな値動きで、大きな利益を得る事が出来ます。
なので、レバレッジをかける事で、少ない証拠金でも1度に沢山のビットコインを買えるので、短期間で儲けられるようになるわけです。
しかし、1つ言える事は、大きく儲けられるという事は、損も大きくなるという事です。
また、証拠金には証拠金維持率というものがあり、これを維持出来ていないと強制ロスカットというシステムで予想外な所で突然資金が消し飛びます。
なので、この証拠金維持率の計算について、必ず詳しく知っている必要があります。
証拠金維持率の計算
あなたは、レバレッジを沢山かける事で、より多額のビットコインを売買できるようになりますが、証拠金維持率を維持しなければなりません。
下の画像を見てください。これは実際に私が10万円ほどの証拠金で、レバレッジを最大の15倍にして、0.1BTC買った時の画像です。
証拠金維持率が972.7%と出ています。
証拠金維持率は、ビットコイン価格がマイナスの方に動けば動くほど、減っていきます。
逆にプラスの方に動けば、増えていきます。
私の場合、「評価損益(含み益/含み損)」がマイナス、つまり含み損になってますから、
もともと1000%ほどであった証拠金維持率が972%まで減っているという事です。
評価損益(含み益、含み損)というのは、ここでもし決済したら、これくらいの利益が出るよ、これくらいの損が出るよという数値です。 |
この証拠金維持率が万が一80%を下回ると、強制ロスカットの可能性が出てきます。
Lightning FX/Futures ロスカット・追証
ステータス 説明 追証 証拠金維持率が 80% を下回った状態をいいます。 ステータスが追証に該当した場合は、後述の「追証ルール」が適用されます。 ロスカット 証拠金維持率が 50% を下回った状態をいいます。 ステータスがロスカットに該当した場合は、後述の「ロスカットルール」が適用されます。
Bitflyerより引用
この証拠金維持率という%が、80%を下回ると、「追証」という状態になります。
これは、「証拠金をもっと預入してください。」という警告です。
この追証という警告が出たら、あなたは、ビットフライヤーに入れてある資金から証拠金にお金をさらに追加する必要があります。
例えば、あなたが、銀行預金から15万円をビットフライヤーに入金し、 追証警告が出たので、残りの5万円をさらに証拠金口座に移動し、証拠金維持率を80%以上にしました。 |
こういう事です。常に80%以上の証拠金維持率を維持しないと、次に待っているのは強制ロスカットです。
証拠金維持率が50%を切ると、いよいよ強制ロスカットが発動します。
あなたが、現在含み損が-5万円だとします。
でもきっと価格がこの後上がって、プラスに転じるからそれまで耐えようと思っているとします。
しかし、10万円の資金で、-5万円という事は、証拠金維持率は50%です。
つまり、強制的に決済させられます。-5万円がその時点で自動的に確定します。
ヤクザ相場で、突然強制ロスカットに!
一番怖いのは、大口投資家や機関投資家、つまり資金を潤沢に持っている連中によるヤクザ相場です。
相場には、平均的な値動きの値幅というのがあります。
例えば、「今日は5分間でだいたい3万円くらいの上下動があるな」というのが
チャートのロウソク足を見る事で分かります。
しかし、下の5分足チャートの赤矢印の足を見てください。
この部分では、たった5分間で、価格が1854000円から1963430円まで動いています。
その差、約11万円です。
仮にあなたが1BTCここで買った場合、上下に5万円は揺られます。
もしあなたの証拠金維持率が100%程度だった場合、この上下動で簡単に50%になりますから、この5分間、一瞬で強制ロスカット(強制決済)で、-5万円~-10万円が確定します。
これがもし、あなたが、証拠金維持率200%とか1000%だったら、
こういった一瞬のヤクザ相場な値動きでも強制ロスカットが発動しませんから、
耐えられます。
というのも、一瞬下がっただけで、すぐ戻してるわけですから、
この動きに耐えれば、あなたは利益を出せている可能性の方が高いわけです。
ただ、この強制ロスカットは、損失を逆に最小限に留めてくれる役割もあります。
強制ロスカットが逆に大損を防ぐ効果も
じゃあ、証拠金維持率を1000%とか10000%とかにするために、
あなたが持っている貯金を全部証拠金に預け入れれば安全なのかというと、
逆です。すっごい危険です!!
絶対にやってはいけません!!!
むしろ強制ロスカットは、あなたの損を最小限に留める安全装置とも言えるのです。
例えば、あなたが10万円だけ証拠金として預入している場合、
8万円(80%)になった時点で追証警告が出ます。相場の値動きが激しい場合、
5万円(50%)になる前に、強制ロスカットが発動する事もあります。
つまり、あなたは含み損が-2~5万円になった時点で、強制的に決済させられ、損が確定します。
じゃあ、先程のような一瞬のヤクザ相場で強制ロスカットされないように、
100万円証拠金として入れておくとします。
夜に1BTC買い、その夜はそのまま寝ました。
次の日の朝、チェックすると、なんとビットコイン価格は暴落していて、-20万円になっており、追証警告も出ています。
「どうしよどうしよ、-20万円なんて怖くて確定したくないよ、この後きっと上昇するからもう少し待とう。。」
その後、価格は-30万、-50万と動いていき、強制ロスカットにより-50万円が確定しました。
どうです?だったら、証拠金を10万円だけ入れておいて、ヤクザ相場でたまに-5万円になる程度の方がマシですよね?
証拠金維持率を上げるために、沢山の貯金を証拠金に預入する、これは非常に危険な事です。
逆です、逆。
証拠金維持率を上げたかったら、買うBTCの枚数(数量)を減らせばいいんです。
証拠金が10万円で、レバレッジ15倍 1BTC買った時点で証拠金維持率は100%です。 |
そう、ヤクザ相場にも耐えられて、なおかつ顔が青ざめるような大損をしたくないのであれば、単純に買う枚数を減らせば良いだけです。
また、預入する証拠金は最悪失っても良い金額だけ入れてください。
ここでまた1つ、注意点なのですが、相場が暴落時のように急激な価格変動がある場合は、 本来、ロスカットというのは、証拠金がマイナスにならないように強制的に決済するシステムですが、あまりにも価格の動きが早いと、ロスカットの損額が証拠金を上回ってしまう事が稀にあります。 例えば、決済された時の損額が-13万円とかになると、証拠金10万円の場合、証拠金-3万円になってしまいます。 この-3万円は、ビットフライヤーに預けている資金や現物で購入しているビットコイン、アルトコインから強制的に引かれます。 まあ、最悪そういう事もあるわけですので、 |
操作ミスで、危うく大損(私の実体験)
実はわたくしも、先日朝から冷や汗をかきました。
私は基本的に、寝ロング、寝ショート(夜にポジションを入れたまんま寝てしまう事)はしません。
ポジションを持ったら、その日のうちに決済してしまうデイトレードをしています。
しかし、朝起きたら、びっくりしました。
なぜか「評価損益」の価格が-3000円になっていて、価格が動いています。
よく見ると、「買いポジション」がなぜか入っているのです(汗)。
これ、私が前回の取引でSTOP LIMITオーダーで入れておいたものを取消し忘れた奴が
寝ている間に入ってしまったようで、
この日は、価格ががんがん下がってましたから、そのオーダーが損失になっていたのです。
ただ、本当にラッキーだったのは、私はその日は練習がてら、0.01BTCしか入れていなかった事です。
実際の価格変動は-30万円です(汗)。でも間違えで入ったポジションが0.01BTCだったため、
たったの3000円で損は済みました。
これが、もし、0.1BTCだったら、-3万円で今頃強制ロスカットされているでしょうし、
1BTCだったなら、証拠金が全部吹っ飛んでた可能性すらあります。
こういう間違いオーダーとか、ビットフライヤーのサーバーが重いせいで後から実はポジションが遅れて入ってたとか、取り消したはずのオーダーが突然復活して入ってしまったりとか(ゾンビオーダー)、ビットフライヤーのサーバーが落ちてその間に価格が落ちて大損害が出たとかってあるんですよ実際。しかも誰にでも起こりえます。
ゆえに証拠金は最小限にしておき、強制ロスカットをあえて安全装置としておく事や、
無茶な枚数(俗にいうフルレバ)で売買も本当に気を付けてくださいね。
*ちなみによくBTCの数量の事を枚数と言います。
1BTC分だったら1枚、0.5BTC分だったら0.5枚といった感じです。
ちなみに、BitflyerLightningの仕様で、 発注する前に、必ず枚数も確認しましょう。
正直、Bitflyerには数量をクリックしても反映されないように改善願いたいですね。お問い合わせフォームから私もこの件について送っておきました。 |
ビットコイン価格が上がると、必要な証拠金も増える
一応ここまで、例えば「レバレッジ15倍だと、10万円の証拠金で150万円分ビットコインが売買できるよ」という概略的な話をしてきましたが、
実際にはもう少し複雑です。
というのも、ビットコイン価格が上がれば上がるほど、大きな金額の取引は出来なくなってきます。
下記は新規注文に必要な証拠金の割り出し方です。
証拠金率 1 ÷ レバレッジ
Bitflyerより引用
例えば、1BTC=20万円の時に、レバレッジ15倍で1枚買ってトレードするとしましょう。
20万x1枚x(1÷15)=13320円
つまり、たった13320円の証拠金があれば、1BTC分売買できます。
しかし、今はそうは行きません!
今は 1BTC=200万円前後を動いています。
200万x1枚x(1÷15)=133200円
そう、今は13万円以上はないとレバレッジ15倍でも1BTC分買えません。
つまり、今後BTC価格が上がれば上がるほど、必要証拠金ももっと必要になるという事です。
ここは本当に注意してください。
以前は少額でもバンバン買えた枚数が、今は買えない。
以前の感覚で同じ枚数を買うと、証拠金維持率が下がりますから、強制ロスカットの可能性が高まります。
ここはビットコイン価格が値上がってる時は注意してください。
ちゃんと、上の式を参考に計算した方がいいです。
必要証拠金とレバレッジの関係
ちなみに、上の例では、
1BTC=200万円の時は
レバレッジ15倍で、
200万x1枚x(1÷15)=133200円
必要証拠金133200円と出ました。
これがレバレッジ2倍だと、
200万x1枚x(1÷2)=1000000円
必要証拠金100万円となります。
つまり、レバレッジは高くすれば、
少ない資金でそれだけ大きな額を動かせるので、
便利なんです。
別にレバレッジを高くした状態でも、
枚数(数量)を0.1、0.05枚とか減らせば、リスクは減らせるので、
レバレッジ自体はそんなに危険なものではないと考えて良いです。
証拠金とロスカットまでの枚数の相関
これもあたまに入れておいてください。
例えば、あなたが 1BTC=100万円の時に、数量1(1枚)で取引した場合、
価格が101万になれば、+10000円
価格が99万になれば、-10000円
の含み損益になります。
仮にあなたの証拠金が10万円の場合、
8万円(80%)に証拠金がなったら、追証警告と共に、強制ロスカットの可能性が出てきます。
つまり、価格が98万円、たった2万円下がったら、もう強制的にロスカットされる可能性があると考えてください。
ビットコインは、ボラティリティ(値動きの幅)が非常に大きく、
5分間で3万円くらい上下する事は頻繁にあります。
先程のヤクザ相場なども考えると、5分間で10万円動くなんて時すらあるんです。
つまり、エントリーした瞬間、価格がビュンと5万とか動いたら、
その時点で、強制ロスカット-5万円がかかり、証拠金は5万円になってしまいます。
なので、あまりにも簡単に強制ロスカットが発動しないように、この証拠金維持率を常に100%以上に保つ事を心がけてください。
数万円のマイナスの値動きで、強制ロスカットが発動しないように、
枚数を0.8枚、0.5枚などに減らして取引する事で、証拠金維持率は100%以上をちゃんと維持できます。
ただ、先程も話した通り、想定以上の証拠金を追加するような事は、事故る可能性を考えてやめましょう。あくまで証拠金は万が一消えてもいい額にしておく事、
最初は少ない証拠金と少ない数量で取引を始めて、勝ち続ければ、証拠金は増えていきますから、そしたら数量を増やしていけば良いわけです。
証拠金の計算まとめ
では、実際にあなたの資金から、最大どれくらい買えるのか、
割り出してみましょう。
あなたは、ビットコインFXにいくらの初期費用を用意できますか?
1万円?5万円?10万円?
いくらでも良いですが、これにレバレッジをかけた金額分、取引できると考えてください。
5万円x15倍レバレッジ=75万円 |
こういう感じですね。
次に今現在のBTC-FXの価格(FXと現物では価格が違いますから注意)をチェックしてください。
上の画像の例だと、価格は1BTC=215万ほどですね。
75万(レバレッジをかけた自分の資金)÷215万= 0.34BTC
まあ、大体最大で0.34BTC位買える資金があるんだというわけです。
証拠金率 1 ÷ レバレッジ
Bitflyerより引用
こちらの計算式に当てはめても、必要証拠金は48685円となり、
やはり、5万円で0.34BTC買うと、証拠金維持率はほぼ100%といった所でしょう。
仮に、215万で買って、214万になったとしたら、
1万円x0.34BTC=-3400円の含み損といった感じです。
証拠金5万円の80%=40000円で「追証、ロスカット」なので、
価格が215万から212万(3万円の幅)墜落すると、-10200円の含み損となり、追証となります。
5万円の証拠金だと、 最大0.34BTC売買できる。 証拠金維持率も考えて、0.1BTC~0.05BTC程度で取引するのが無難 |
という具合です。
最近のビットコインは5分で3万位はガンガン上下に動く事を考えると
最大数量で取引なんかしたら、一瞬で強制ロスカットされます。
なので、半分以下の数量でやるべきですね。
とにかく初心者の人は、0.01BTCとかでひたすら練習した方が良いですよ。
いきなり勝てるほど甘い世界ではないので。
徐々に勝てるようになったら、
0.05、0.08、0.1と少しづつ上げていけば良いです。
<追記>同じ数量でレバレッジが違うと何が違うのか?
レバレッジは3倍より15倍の方が、買える枚数が増える事は解説しました。
しかし、こういう場合どうでしょう。
例えば、あなたがレバレッジ3倍を使って買えるビットコインの最大数量が、0.1BTCだとします。 レバレッジ15倍にすれば、もっと沢山の数量を買えますが、 |
そう、レバレッジが何倍であろうと、買う数量(枚数)が一緒であれば、
儲け、損する額は一緒なんです。
でも、レバレッジを変える事で変わる部分もあります。
それは証拠金維持率です。
レバレッジを上げれば上げるほど、証拠金維持率も上がります。
証拠金維持率が増えるという事は、ロスカットする可能性もその分減るという事です。
ヤクザな値動きで突然ドカーンと落ちても、証拠金維持率が高ければ、強制ロスカットを免れる事ができます。
また、買い増ししたい、ナンピンしたいって時も、維持率が高ければ、それも可能になります。
なので、レバレッジ自体を上げる事は、自身で資金管理や損切りがちゃんと出来るのであれば、そんなに危険な事ではありません。
逆に損切りが全く出来ないという人は、レバレッジを小さめに設定しておけば、
強制ロスカットも早めにかかるので、損を小さくする事も出来ます。
よく「フルレバ」という言葉がチャットなどで出てきますが、
これは、単にレバレッジを最大にする事も意味しますが、
基本的には、現在のレバレッジで買える最大数量を買っているという事です。
というわけで、証拠金、証拠金維持率、レバレッジ、数量(枚数)、それぞれの関係について理解できたでしょうか?
くれぐれも安全運転でトレードしてくださいね。