シン・エヴァンゲリオン初日に観てきました(TдT)
もし、あなたがまだ観てないのであれば、絶対に観た方がいいです。
ネタバレなしで今すぐ映画館にGOして観た方が絶対にいいです。
というのも、ちゃんとQのアンサーになっているのです。
Qのアンサーというか、TV版や旧劇のアンサーにすらなっているのです。
「どうせ、おめでとうエンドでぶん投げて終わりだろ?」と疑いながらでいいんです。
疑いながらも素直な気持ちに従って観に行けば、きっとあなたの魂も成仏できます(笑)。
私は正直、Qを最初に観た時、嫌悪感しかありませんでした。
庵野氏はただみんなでシンジ君イジメまくる映像作って満足なのか?
なんでこんなの作ったの?
嫌な気持ちでいっぱいでしたが、
今回のシン・エヴァを観た事で、あれが必要だった事がよく分かりました。
もともと庵野監督は、Qとシンエヴァをセットで考えていたのだろうと感じました。
いうなれば、アベンジャーズのインフィニティウォーとエンドゲームのセットと同じなのです。
ドクター・ストレンジの言う「We are in the Endgame now.」だったのです。
私は今までエヴァの作品で涙が出た事は一度もありませんでした。
いつも「なんじゃこりゃ?!」でしたが、
今回はもう2時間半、最初から最後まで涙が頬を伝いっぱなし。
大丈夫です。あなたの期待通り、しっかりシン・エヴァは、あなたの脳みそをぶち撒けた後、そのぶち撒けた脳みそを頭に戻してくれるような感覚を与えてくれますから!
では、ここからネタバレ込みで、書いていくので、
必ずシン・エヴァを観てから読み進めてください。
観てないなら、今すぐ閉じる事!いいですね。
もくじ
シン・エヴァンゲリオン感想と考察<ネタバレあり>
ここからは当方の勝手な妄想考察なので、一個人の妄言だと思って読み進めてください。
冒頭からクライマックスかよ!
まず、冒頭部分ですが、冒頭部分ですでにクライマックスか?って思うほどエヴァファンなら唸ってしまう展開でしたね。というかあれが本当にクライマックスだった気も(爆)
マリの戦闘もかっこいいですが、それよりQで男化してしまったマヤちゃんが、しっかり先輩との掛け合い復活でカチャカチャやってる展開、マジTVシリーズ時代を彷彿とさせていて胸アツになりました。
コア化したネルフパリ支部がきれいに戻っていく。そして2号機の予備パーツが!!!!
もうこの時点で、予想外な展開+ドキドキワクワクすぎて、武者震い!
おまいら生きとったんかワレ!
散々Qで無視され、侮蔑され、さらには唯一味方してくれたおホモだ・・ゲフン、親友には目の前で爆散され、名誉挽回するはずがもっと周りに迷惑をかけてしまったという、ひたすら可哀想すぎるシンジ君、そりゃメンタル完全に逝って当然ですよね。
誰だってあんな目にあったら立ち直れるはずないですよ。生きていたくないって思いますよね。
でも、突然そこに黒塗りの高級車・・じゃなくて、普通の車が現れて・・
で、「遅くなってごめん」と出てくる防護服の人物。
「え?誰・・」って3秒くらい経って、「って、この声・・マジか!?ケンスケ!!」
って胸アツになった次のシーンで私は目頭が熱くなった。だってシンジの目に映るのは、
なんとも凛々しくなったトウジなのだから。
私はもちろん「おまいら生きとったんかワレ!」と感動するシンジ君展開をここで期待してたわけですが、そんなゼーレのシナリオ通りにはいかんわけですね。
にしても、やさしいじゃないか、トウジもケンスケも、破では(アスカをやられて)シンジを恨んでた節すらあった委員長まで、みんなシンジにめっちゃやさしいじゃないか。
正直、自分はもうトウジやケンスケ、加持さんは作品には出てこない覚悟をしていたので、
とにかくちゃんと生きててくれた、ちゃんと帰ってきてくれた、しかもそれぞれがカッコいい大人になっててっていうのが、もうホント、胸アツすぎて、涙が頬を伝い始めてしまいました。
でも、あんなに周りのやさしさを求めていたはずのシンジ君が相変わらず起動しない。
相変わらずメンタルやられきって死んでいる。
この時はシンジ君のこの行動には違和感しかなかったけど、
この後の黒波とのやりとりで、シンジ君が起動しない理由、シンジ君の本当の辛さが分かりました。
黒波の恩返しとシンジさん復活!
湖畔で1人ぼっちを決め込むシンジとめげずにコミュニケーションを試みる黒波。
このやり取りでシンジ君が涙を流しながら心のうちをぶちまけた時に、
私も完全に涙腺崩壊。
Qではシンジ君は、周りからの信頼とか優しさとか理解とか、
そういうのを求めていたと思うんですよ。
でもこの時はそんなのを求めてなかったんですね。
むしろシンジ君は、みんなに叱ってほしかった。責めてほしかった。
こんなに自分は取り返しのつかない悪い事をしたんだから、
その事をむしろ責めてほしい、気の済むまでしっかり自分を裁いてほしい。
断罪されたい。
そんな気持ちだったんですね。むしろ餓死できればベストとすら考えてたかもですね。
しかし、みんなに叱責されるはずが(いや実際老人が1人だけ飯食えと叱責してましたけどw)
逆にどんなに駄目男を演じても、やさしくシンジを受け入れてくれる。
もうそれが逆にどう反応していいか分からなかった、どう罪を償えばいいか分からなかった。
だから、殻に閉じこもるしかなかった。
いや、分かるんです。シンジくんの苦しすぎる気持ちが伝わってきて、
もうここから涙止まらなくなりましたよ。
このシーン、なんかQで健気に綾波とコミュニケーションを取ろうと、本を持っていったりと、黒波部屋に通ってたシンジ君の逆バージョンになってるのがすごく良かったですね。
あのQでのシンジの行動が、黒波が感情に目覚めるキッカケになったのではって感じてるんで。
アスカが第3の少年に好意を抱くようにプログラムされてるとは言ってたものの、
結局Qでのシンジの行動の裏返しが、今回の黒波のシンジへの想いにつながっているのだと思いました。
TVシリーズを当時観てた時は自分は綾波派で、でもかーちゃんのコピーだと分かった後は、
「うーん、かーちゃんのコピーとシンジ君が恋っていうのはちょっとマザコンぽくてやだな」と綾波否定派になったりもしましたが、
やっぱりシンジ君を救うのは綾波なんだなぁと。「あなたは死なないわ。私が守るもの」
そして、ジブリ作品風に黒波がしっかり1人の人間に成長していったところで、
シンジにお礼を言って鶴の恩返しの如く消えてしまう・・もう私はいつ涙を止めれば良いのだ?涙を止めてる暇を与えてくれない今回のエヴァ・・
そして、シンジさん完全復活!!カッコいいよ、お前かっこよすぎるよ!!
アスカとケンケン
もはや、素っ裸をシンジに見られても、なんにも気にしない式波・アスカ・ラングレーさん。
でも、そうなんですよね。13年も経ってるって事は、
実年齢的には27、28くらいなわけですよね。
しかも、ケンスケのあの対応・・
つまり、ケンスケはもうアスカの裸なんて見慣れてるんでしょう。
なんつーか、ケンケンとアスカの関係って、ブルマとベジータ的な(笑)。
うーん、でも仮にこの13年の間に、ケンスケとアスカがデキてたとしたなら、
久しぶりに嫁が帰ってきたケンスケはめっちゃ溜まってると思うんですよね~(笑)。
それとも、もう数発事後で、ケンスケは賢者モードだった!?
もしくは、ケンスケから見るとアスカの中学生体型では無反応なんだろうか(娘を見てるような視点になってるのか!?)
いずれにしても、老けない裸族嫁ゲットしたケンスケ、勝ち組すぎです。おめでとう。
初恋は叶わない
今回の作品って非常にリアルでいいなぁって思うんですよ。例えば、ドラえもんとかって、なんでのび太はしずかちゃんだけなの?って思いませんか?
小学生の時のクラスメイトと結婚とかってほぼありえないと思うんですよ。
中学、高校、大学、社会人、それぞれ好きになる女も違うし、出会いと別れだって毎年のようにあるわけですよ。
だから、13年アスカが眠り姫のシンジに片思いなんてのも非現実的過ぎるわけで、
なんとか生き残った連中の中で、アスカみたいなツンデレで、体も普通の人間じゃなくても、気にせずかまってくれるケンスケと成り行き的にくっつくって割と現実的でいいなぁって思うんです。
初恋の相手と結婚する相手は違って当然。(まれにトウジとヒカリみたいなのもあるわけだが、あれが普通に進学してたら、違う高校、大学行って、違う奴と結婚してると思うし)
だからフィナーレのシンジさんとマリみたいなの、ほんとすごく現実的で私は好きです。
初恋にケリをつける物語だったんですよね、シン・エヴァって。
惣流と式波
一気に話飛びますけど、旧劇世界で横たわるアスカ、あれ惣流さんの方だと私は解釈してます。
でも、シンジは「好きって言ってくれた事ありがとう」と言ってた事を考えると、
好きと言ったのは式波なんですよね。(惣流は言ってないもんね!?)
ああ、でも13号機と2号機の戦いの時、アスカはオリジナルの精神体と融合してましたよね。
つまり、惣流さんと式波さんの魂は1つとなり、13号機に取り込まれた時点で、綾波みたく回収不能になっちゃったけど、
でも、シンジくんは旧劇の惣流の肉体(魂は式波と融合したもの)と再会して、
惣流の肉体ごと、現実世界(ケンスケの元)に送り返したのかなと思いました。
旧劇世界に取り残されてた惣流も新劇式波も両方救われたわけで、
ハッピーエンドなわけです。
シンジさんとマリは別次元へ!?
フィナーレの成長したシンジさんとマリですが、
もしかしたら、全く別の次元へ飛んだのかなと思いました。
ケンスケやトウジの暮らす世界は世界でコア化から再生されて、そっちにアスカは転送されてハッピーエンド。
でも、シンジって本当は別世界で1人だったんだけど、
マリが見つけにきてくれたじゃないですか?
(ゲンドウと時空をワープしまくって迷子になってた感)
つまり、マリとシンジだけは、別の世界線で歳を重ねながら生き始めたのかなって勝手に思いました。(単純に同じ世界の数年後ってだけかもですけど。綾波やカヲル風カップルがいたあたりからも、やっぱ別の世界線なのかなと。)
マリは結局何者だったのか?
漫画版のラストを読んでないんですが、結局マリはゲンドウ達のお仲間で、ユイファンだったわけですよね。
で、マリはマリなりにユイを救う方法とか考えてたんだろうなと。
そして自分たちの実験で生み出した式波アスカも、大好きなユイの息子シンジも、どっちもすごくマリには大事な存在だし、アスカやシンジは絶対に幸せにしたかったんだろうなと。
綾波、式波、真希波の波シリーズはみんなクローンで、
マリは、ずっとボディを乗り換えて生きてるんだろうなって思いました。
それにしても、ユイの息子と青春し直すとか、マリさんすんごい肉食ですね(笑)。
でも、かーちゃんのコピーと恋愛するよりは健全だと思います。
綾波は初期ロット
黒波が充電切れで消えちゃったのは、初期ロットだったからなんでしょうね。
もともとの綾波も薬飲んでましたし、ネルフのお薬とかLCL液に使ってないと、
肉体は保てないんでしょうね。
でも、式波はもっとアドバンスド(進化した)タイプで、普通の生活してて問題ないくらい耐久性がある肉体なんでしょう。
真希波はもっと最新!?もともと真希波シリーズも綾波初期ロット並の脆さだったんでしょうけど、改良に改良を重ねて、より丈夫にできてる感じがしますね。
ネルフでは、アドバンスド綾波シリーズとか出てきてたので、真希波並にメンテ不要なボディも作れるんでしょうけど、ゼーレが送り込んだのが黒波なので、ゼーレにはそこまでの技術がなかったのかもしれないですね。
ゲンドウとミサトさん
地上最強の親子喧嘩(刃牙かよッッッ!!!!)を繰り広げたシンジ君とゲンドウですが、
ミサトさんも、加持という愛する人を失い、子から離れ・・ってゲンドウと完全に同じ道を進んじゃってるんですよね~(痛すぎるよミサトさん!)。
ただ、ミサトさんの親父がそもそもの元凶(補完計画提唱者?)!?みたいなんで、
バカ親父を止めるという視点だと、ミサトはシンジ君でもあるんですよね。うーんこの辺ほんと面白いです。
でも唯一違うのは、リョウジJrはコミュ障じゃないので、うまくやれてる、暴走しないって事ですね。コミュ上手の親父の血でしょうかね。
個人的に一番泣けたのは、やっぱりシンジ君とミサトさんがやっと分かりあえて、お互いの肩を抱き合った時ですね。
人間、素直になるのが怖いので、分かり合うには時間がかかるし、マジギレ喧嘩も必要って事なんですよね。この辺なんかTV版の葛藤も回収してる感じがしてすごく良かったです。
鈴原サクラとはなんだったのか?
「エヴァにだけは乗らんといてくださいよ」でQでは完全にシンジと視聴者にトラウマ植え付けた奴としか感じてなかったサクラさんなんですけど、
えーっとサクラがシンジに持ってる感情ってあれですかね、
看護師さんとか、医療系で働く人って基本、自分の患者さんの事心配するじゃないですか。
もちろん自分の担当してる患者さんが脱走したら、めっちゃ心配だし腹も立ちますよね。
つまり、サクラにとってシンジって、自分が守らなきゃいけない大事な患者であり、しかも兄トウジから散々武勇伝を聞かされた地球を救ったヒーローでもあると。
別にシンジに恋してるわけではなくて「私の患者さん、お兄ちゃんの大事な人、無断で出て行っちゃった。また勝手にエヴァ乗って大怪我したらどうしよう」的な感情なのかなと!?
肺がんなのにタバコ隠れて吸ってる患者に「もうこれ以上タバコは絶対吸っちゃ駄目って言いましたよね!」的な感情なのかな・・
でも拳銃撃っちゃうあたり、もうなんだろ、完全にメンヘラですよね(爆)。
大好きなホストをナイフで刺しちゃう的な?
自分の保護下にシンジを永久に置いておきたい的な?
まぁ、この辺の解釈は何度も見てるうちに徐々に変わってくると思うんですけど、
今の所、鈴原サクラはエヴァ随一の地雷メンヘラ女です(爆)。
素直にやりたい事やって生きろ!
個人的に今回のシン・エヴァンゲリオンを見て思ったのは、
「なんで自分をそんなにウジウジ責めてんの?もっと自分が好きな事を罪悪感感じてないで、やりたいようにやって生きればいいじゃん」
っていう庵野さんのエールだと受け取りました。
特に若い世代は「こんな生き方で良いんだろうか?」って迷うわけじゃないですか。
こんな自分では親や周りに認めてもらえないとか、周りに迷惑かけっぱなしとか。
でも、ミサトもゲンドウもマリもそれぞれやりたい放題やって生き抜いてるじゃないですか。
なんかそれでいいんだぜ的なものを若い世代と私のような初期ロット世代にも教えてくれた気がしました。
他にも、加持の上司のカヲルとか謎はまだまだ掘れば出てくるとはいえ、
ちゃんと旧作も新劇も補完し、大団円を迎えられたの、ほんと良かったですね。
25年間の長い歴史の中、声優さんが全員ご存命だった事も奇跡だと思ってます。
私がエヴァと出会ったのが、シンジ君と同世代の中1童貞少年。
うーん、あの頃はほんとシンジなみに鬱屈してたし、
一生彼女とかできないって思ってたなぁ。
あれから25年、おっぱいの大きいいい女と結婚できてるので、現実世界も悪くないです。
エヴァみたいな作品世界に没頭するのも楽しいですけど、
現実世界もゲームみたくもっと楽しめばいいじゃん、自分で自分に制限かけずに好きなように生きればいいじゃんって事だし、
自分は一生童貞かも、結婚できないかも、つまんない人生になるかも、みたいに心配されてるあなた、大丈夫です。
ちゃんと現実をゲームだと思って、失敗も含めて楽しんでれば、おっぱいの大きいいい女と楽しく暮らせます。っていう庵野さんからのメッセージですね。