オーストラリアに自分探しの旅に出たこじらせフリーター男のYが、次々と現れるこじらせ女達との壮絶な国際恋愛バトルの末にまさかの人種とドタバタ国際結婚に至るまでのノンフィクション・ドキュメンタリーを綴っていく国際恋愛浪漫譚 Vol.31。(Vol.30はこちら) <Vol.1はこっち>
職場の魔性姉妹の天然メガネ姉テッサとのケータイ番号交換を完了し、どんどんテッサに心奪われていくY氏。それと同時に心が離れていく形式上だけ彼女な魔性タイ女のチェリー。
ついにY氏は、ここで区切りを付けて次に進むべく、チェリーに別れを切り出すッッ!!
それは、チェリーが住むマンションのすぐ脇にある夜の公園だった。
私達は公園のベンチに座っていた。
別れの儀式
私は本音を伝えた。
「君はいつも秘密秘密ばかりで、何も教えてくれないし、いつまでこの関係を続けるつもりなんだ?俺はもう君にはウンザリしている。もういい加減、この意味不明な馴れ合いはやめよう。もうこれからは君と会うのはやめるよ。これで終わりにしよう。」
それを聞いたチェリー。。
「は?は?冗談でしょ?」
ちょっと取り乱しているが、全然本気だと思っていない。
しかし、真剣な顔をして、本気だと伝えた。
もうこれからは会わないし、ちょっと気になってる人もいるから、次の恋愛に進むとも伝えた。
「ぐすん、ぐすん。。」
泣いてる素振りを見せるチェリー。
でも、どうも涙は出ていない(爆)。なんなんだ、この後に及んで泣き真似?!
それとも涙も出ないほどの感情しか湧いてこないのか?
変な奴。。と思って、立ち去ろうとすると、
「うぇぇええいいい!!!」と奇声を上げて、掴みかかってきた。
「お前は、泣いてる女置いて、帰るつもりか、バカ男~!」と言いながら、
私の襟と袖を掴んで、振り回す。
しかし、私も本気だったので、
このままいつものコントで終わらないように、
可愛そうだったが、突き飛ばした。
崩れ落ちるチェリー。
「あぁ!怪我したじゃない!あんたのせいよ!」
いや、怪我などしていない。。大丈夫だ。。
そのまま、Yは帰ろうとするが、すぐに立ち上がりまた掴みかかるチェリー!!
「絶対に別れない!!!絶対に!!!」
絶叫するチェリー。
チェリーもやっと事態の深刻さを理解したようだ。
振りほどこうとしても、離れないチェリー。
しがみつき、絶対に帰さないという。。(汗)
Y「帰るんだよ、お前も帰れ!」
C「イヤ!絶対に帰さないし、帰らないわよバカ!」
Y「クッ、コノ、クッ、離せって、コノ、クー、」
C「イヤ、クッ、チョ、ダメ、イッ、モーゥ!」
夜の公園の隅っこで繰り広げられる謎の異種格闘技戦。。
傍から見たら酔ったバカップルがイチャついてるだけにしか見えない。。
ガキの喧嘩のような、その間抜けな状況が段々バカバカしく思えてきて、
お互い、思わずブホッっと笑い出す。。。
Y「離せよ、ぶほっ(笑)、もうやめろって、ククッ」
C「イヤよ、フフフ、もう、別れないったら別れないのぉ。ヒャハッ」
なぜかお互い笑顔で喧嘩している2人。。
や、やばい、俺は真剣に別れると決めたのに。。
このまま、笑い合って、笑ってごまかして、無かった事になる展開はごめんだ。
笑いをこらえて真剣な顔で冷静に対応するんだ。。
ぶほっw、ダメだ。。顔がニヤける。
耐えるんだ、耐えるんだY!くそ。。ぷふっw!
Y「帰るんだよ!」
C「イヤ、私もYの家、一緒に行く。これから一緒に着いてく!」
Y「着いてくんなよ、お前の家はそっちだろ!早く帰れよ!」
実はチェリーは私の家がどこなのか知らないのだ。
そう、私に毎日自分のマンションに通わせて、
私がどこに住んでるのかすら聞いた事がなかったチェリー。
でも、その傲慢さのおかげで、このいかれぽんちに付きまとわれずに済む。
だから家の場所は教えないし、家に着いてこさせなどせん!
とにかく、このままでは埒が明かない。
Y「分かった。もうとにかく今日の話は置いておいて、帰ろう。いずれにせよ、夜遅いんだ。今日はこれでお別れだ。」
C「明日も会ってくれるよね?会ってくれるよね?」
Y「知らねーよ!」
C「じゃあ、ダメ。帰らない!」
Y「分かった、分かった。明日、明日解決しよう。いいから今日はこれでおしまい。帰れ。いいな。」
なんとかチェリーを説得して帰らせる事に成功したY氏。
ただ、私の別れる決意は本物だった。
次回、チェリーのお詫び行脚に、まさかのメガネが巻き込まれる!?
しかしY氏は本気だった。阿鼻叫喚の続きはVol.32でッッ!